損害保険研究 第86巻第1号
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損害保険事業総合研究所
2024年5月発刊
損保総研では、研究者と実務家の執筆による損害保険とその関連分野に関する研究・調査発表の専門誌として、本誌を年4回(5月、8月、11月、2月)発行しています。本誌は、本邦唯一の損害保険に関する理論および実務の専門誌であり、学術的にも高い評価をいただいております。
<研究論文>
(特集)保険法研究への誘い―保険法研究方法論の現在地の言語化の試み(第1回)
企画の趣旨,保険法研究者のキャリア・パス,そして保険法研究の概要
神戸大学大学院法学研究科教授 榊 素寛氏
目次
Ⅰ 本連載について
Ⅱ 保険法研究者のキャリア・パス
Ⅲ 研究
Ⅳ おわりに
<研究論文>
自動車保険の範囲の経済性
武蔵大学経済学部教授 茶野 努氏
目次
1 .はじめに
2 .自動車保険市場の環境変化とマルチライン経営
3 .範囲の経済性とその検証
4 .おわりに
<研究論文>
近時の裁判例からみた車両保険金請求事件の偶然性の判断枠組みとEDR等の科学的証拠による新たな展開
弁護士(STORIA法律事務所)・神戸大学大学院法学研究科博士後期課程 菱田昌義氏
目次
1 はじめに
2 平成18年判決とその後の裁判例
⑴ 平成18年判決
⑵ 大阪高判平成31年3月19日・判時2458号61頁
⑶ 間接事実についての考察
⑷ 検討の方向性
3 録音データによる「保険契約者の供述」の認定
⑴ 保険契約者の供述(特に初期供述)を含む録音データの存在
⑵ 録音データ提出の民事訴訟法上の問題
⑶ 録音データ提出の個人情報保護法上の問題
4 EDRによる「事故状況に関する客観的事実」の認定
⑴ イベント・データ・レコーダー(EDR)とは
⑵ EDRが信用性判断に与える影響
⑶ EDRが事実認定に影響を与えた近時の裁判例
⑷ EDRと民事訴訟法・個人情報保護法上の問題点
5 おわりに
<研究ノート>
太平洋保険学校(ISP)―39年間の全容とその位置づけについて―
元損害保険料率算出機構勤務 大島道雄氏
目次
Ⅰ.本稿の主旨
Ⅱ.ISPの全容
1 .ISPの概要
2 .事前研修
3 .米国での研修
4 .参加人数,参加組織
Ⅲ.評価
1 .ISPの目的・初期のISP
2 .中期のISP 1980年代~1990年代前半
3 .後期のISP 1990年代後半~2001年
4 .ISPの長期の継続と中止の背景
Ⅳ.結語
<研究ノート>
交通事故の損害賠償における柔道整復師の施術費に関する考察
JA共済総合研究所勤務 堺 正仁氏
目次
Ⅰ.はじめに(背景)
Ⅱ.目的
Ⅲ.対象および方法
Ⅳ.結果
Ⅴ.考察
Ⅵ.結論
<講演録>
損保総研創立90周年記念オンライン講演会
損害保険業界の挑戦:プロテクション・ギャップを如何に埋めるか~自然災害にレジリエントな社会の構築を目指して~
公益財団法人損害保険事業総合研究所
目次
Ⅰ 開会
1 開会挨拶
2 ビデオメッセージ
Ⅱ パネルディスカッション
1 趣旨説明・パネリスト紹介
2 セッション(1)産官学それぞれの直近の状況
3 セッション(2)社会のレジリエンス強化
4 セッション(3)保険による補償拡大
5 セッション(4)来るべき次の大災害に向けて
Ⅲ 質疑応答
Ⅳ 閉会
<損害保険判例研究>
「損害保険判例研究会」判例報告
先進医療特約と重大事由解除
東京地裁令和4年4月15日判決
令和2年(ワ)28304号 保険金不払い請求事件
2022WLJPCA04156005
北海道大学大学院法学研究科教授 山本哲生氏
労災保険法12条の4の規定に基づき国が取得した自賠法16条1項の直接請求権の行使による被害者が有する直接請求権の帰趨
最判令和4年7月14日民集76巻5号1205頁
法政大学法学部教授 伊藤雄司氏
サイズ:A5判