欧米諸国における業務標準化等のための共同取組・制度とその法的位置づけについて
(財)損害保険事業総合研究所
研究部
2010年9月発刊
損害保険業界では、自由化・規制緩和が進展し、各保険会社はそれぞれ独自に事務やシステムの効率化を推進していますが、今後さらなる効率化を推進し、その成果を消費者の一層の利便性向上等につなげていくためには、個々の保険会社による効率化の努力に加えて、業界が一致協力して取り組む効率化も検討の必要があると考えます。こうした観点から、わが国より早い時期から自由化・規制緩和が進展している欧米の損害保険業界で実施されている協調活動や標準化について、競争法との関係も含めて調査を行いました。
本調査報告書では、イギリス、ドイツ、フランスおよび米国の4カ国について、①帳票・データ交換、②保険約款、③料率関係データ、④損害調査業務、⑤保険仲介者の資質向上、⑥組織犯罪対策、の6分野の業務に関する標準化および協調活動の実態を調査するとともに、EUを含め、それらの活動と競争法等との関係を調査いたしました。各国、各業務分野について標準化、協調活動の有無や進展状況は異なりますが、①帳票・データ交換、②保険約款、③料率関係データなどの分野では、それらの業務は、いわば保険事業のインフラ整備として標準化・協調活動が進展しており、それらのインフラを利用した顧客への利便性提供が競争分野となっていると考えられます。
はじめに
第Ⅰ章 調査概要および各国市場の状況
第Ⅱ章 帳票・データ交換の協調活動・標準化
第Ⅲ章 約款に関する協調活動・標準化
第Ⅳ章 料率関係データの協調活動
第Ⅴ章 損害調査業務における協調活動
第Ⅵ章 保険仲介者の資質向上に関する協調活動
第Ⅶ章 組織犯罪対策の協調活動
各章共通項目(第Ⅰ〜Ⅶ章)
1.イギリス
2.ドイツ
3.フランス
4.米国
(第Ⅰ章、第Ⅵ章には「EU」を項目として記載している)
参考文献
サイズ:A4
ページ数:274