SHK8503

損害保険研究 第85巻第3号「創立90周年記念号(Ⅰ)」

(税込・送料無料)

損害保険事業総合研究所

2023年11月発刊

¥3,300(税込)
損保総研では、研究者と実務家の執筆による損害保険とその関連分野に関する研究・調査発表の専門誌として、本誌を年4回(5月、8月、11月、2月)発行しています。本誌は、本邦唯一の損害保険に関する理論および実務の専門誌であり、学術的にも高い評価をいただいております。
概要

<巻頭言>

創立90周年記念号の発刊に寄せて

公益財団法人損害保険事業総合研究所 理事長 堀 真

<回顧>

損害保険をめぐる最近10年の回顧と展望

東京経済大学経営学部教授 米山高生氏

1.はじめにこの10 年にいたる前史を考える

2.日本保険学会の問題関心

3.損保業界の回顧

4.保険の制度的変化

5.COVID-19 の損害保険業界に与えた影響

6.むすびグローバル化は逆戻りするのか?

 

 

<記念論文>

Ex Gratia Payment(法的義務のない保険金支払い)の位置づけ

―マスリスク保険と非マスリスクの保険の違い―

早稲田大学商学学術院教授 中出哲氏

1.はじめに

2.イギリスにおけるex gratia payment の位置づけ

3.イギリス法からの示唆と若干の考察

4.「二つの保険制度(仮説)」の視点からみたex gratia payment の考察

5.おわりに

 

 

現実空間におけるメタバース(仮想空間)向け保険に関する法的論点

京都産業大学法学部教授 吉澤卓哉氏

1.メタバース保険の類型

2.メタバース向け保険に関する保険契約法特有の論点

⑴ 保険契約準拠法

⑵ 「保険契約」

⑶ アバターを保険の対象とする「人保険」

⑷ アバターの「死亡等」に関する被保険利益

⑸ アバターの故意・重過失

⑹ 戦争危険免責

⑺ 火災保険契約

⑻ 責任保険契約

⑼ 請求権代位

⑽ 残存物代位

3.結論

 

 

プロテクション・ギャップへの挑戦―保険・共済の新しいパラダイム-

東京大学公共政策大学院客員教授 河合美宏氏

Ⅰ.はじめに:プロテクション・ギャップとその現状

Ⅱ.プロテクション・ギャップに係る課題

Ⅲ.プロテクション・ギャップが増大する理由

Ⅳ.プロテクション・ギャップ是正への国際的な取り組み

Ⅴ.解決への道:concrete action plans and actions

 

 

自然災害リスクへの対応と金融・保険リテラシー

神戸大学経済経営研究所教授 家森信善氏

名古屋学院大学経済学部教授 上山仁恵氏

Ⅰ はじめに

Ⅱ 「金融リテラシーとリスクマネジメント行動」調査の概要

Ⅲ 回答者の金融・保険等リテラシーの状況

Ⅳ 金融・保険等リテラシーとリスク認知

Ⅴ 地震リスクと金融・保険等リテラシー

Ⅵ 水災リスクと金融・保険等リテラシー

Ⅶ むすび

 

 

自賠責保険の損害立証資料作成費用認定について

損害保険料率算出機構 理事・自賠責損害調査センター企画推進部長 八島宏平氏

Ⅰ はじめに

Ⅱ 立証資料の電子化と表章する情報の価値

Ⅲ 実務上の解消案

Ⅳ まとめ

 

 

地震保険加入の経済分析-後悔理論を用いた検討-

同志社女子大学現代社会学部社会システム学科教授 大倉真人氏

1.はじめに

2.経済モデルのセッティング

3.地震保険加入・未加入の比較検討

4.上限付保率の引き上げが地震保険加入に与える影響

5.おわりに

 

 

ファイナンス理論と保険研究 ~リスクと保険の経済学の系譜から~

慶応義塾大学商学部教授 柳瀬典由氏

神戸大学大学院経営学研究科教授 山﨑尚志氏

Ⅰ はじめに

Ⅱ リスクと保険の経済学

Ⅲ リスクマネジメントと企業価値

1.リスクマネジメントに関する価値無関連性命題

2.分散化制約に関する仮定の緩和

3.法人税やエージェンシー・コスト等に関する仮定の緩和

4.企業の保険需要に関する実証研究

Ⅳ 企業の現金保有とリスクマネジメント

1.現金保有の動機

2.現金保有の要因

Ⅴ 結論と課題

 

 

損害保険市場における同調行動の検証:実験経済学の手法を用いたアプローチ

明治大学商学部専任准教授 藤井陽一朗氏

コムシス株式会社勤務 白川竜太氏

Ⅰ はじめに

Ⅱ 先行研究のレビュー

Ⅲ 実験による同調行動の検証

Ⅳ まとめと今後の課題

 

 

人傷一括払をめぐる諸問題の検討

京都大学大学院法学研究科教授 山下徹哉氏

Ⅰ はじめに

Ⅱ 問題の所在

1.人傷一括払とは

2.人傷一括払と自賠責支払額相当額控除の可否

Ⅲ 令和4年最判以前の議論状況

1.裁判例

2.学説の議論・実務の状況

3.小括

Ⅳ 令和4年最判の第1審判決・原審判決と最高裁判決

1.令和4年最判の第1審判決・原審判決

2.令和4年最判の原審判決後の議論

3.令和4年最判の判旨

Ⅴ 検討

1.令和4年最判の判示内容と学説からの評価

2.人傷保険と自賠責保険との関係-人傷保険の担保範囲

3.人傷保険と自賠責保険との関係-人傷保険金支払額の計算

4.全額控除肯定説による処理をめぐる利害状況

5.立替払合意の成否・効力

6.事前認定時控除肯定説の是非

7.まとめと人傷一括払の今後

Ⅵ おわりに

 

 

<損害保険判例研究>

運送保険において現金を輸送する被保険者の故意・重過失の有無、輸送方法の適格性および現金輸送の公序良俗適合性

東京地裁令和3年12月8日判決 平30年(ワ)16780号 保険金請求事件

立命館大学法学部教授 竹濵修氏

 

外航貨物海上保険契約に適用される2009年ロンドン協会貨物約款における輸送条項での保険期間の開始時点が争点とされた事例

東京高裁令和4年3月24日判決 令和3年(ネ)第4776号 保険金等反訴請求控訴事件

青山学院大学法学部教授 山下典孝氏

 

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