<2014年7月>損保総研レポート第109号

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<2014年7月>損保総研レポート第109号
(税込・送料無料)

(公財)損害保険事業総合研究所
研究部
2014年10月発刊
¥1,030

公益財団法人 損害保険事業総合研究所(理事長 遠藤 寛)では、研究員による調査研究の発表の場として機関誌「損保総研レポート」を定期刊行しています。

今号(第109号)では、次のとおり研究員2名のレポートを掲載するとともに、他に海外の金融・保険市場の動向等を紹介しています。

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概要

詳細

メキシコの損害保険事情

主席研究員 内藤 正人

メキシコにおける損害保険業界では、過去の大きな経済危機を経て外資規制が緩和され、欧米系を中心に大手損害保険会社が進出しています。また、規制・監督当局も2015年4月施行予定の新保険業法において、欧州のソルベンシーⅡの原則に合わせた新しいソルベンシー基準や、企業統治・内部統制のルールなどの導入も決めており、国際標準に近い保険制度が整いつつあります。

一方、2011年以降日本の主要自動車メーカーが相次いでメキシコに新工場建設などの増産計画を発表し、それを境に急速に日本企業の投資先として脚光を浴びるようになってきました。人口大国としての国内消費市場の潜在力と、近年中国やブラジル等の新興国の人件費が高騰する中で、北米・中南米圏を中心とする巨大市場向けの生産拠点として、相対的にコスト競争力を増してきたためと考えられます。

現在のメキシコの損害保険市場にとっての最大の課題は、所得の二極化などの社会環境を背景に低位にある保険浸透率をいかに向上させていくかにあると考えられています。広大な国土や1億人を超える大きな人口、今後の経済成長と国民の所得水準の向上を考えると、保険市場の潜在力や将来性は大きいものと思われます。このような中で、2013年の法律改正による2014年以降の自動車賠償責任保険への加入義務化は、消費者に保険をより身近なものとして利用する機会を増やし、保険の大衆化が進む契機になるものと期待されています。

本稿では、このようなメキシコの損害保険市場の現状および課題等につき紹介しています。中南米圏でブラジルに次ぐ第2位の規模を誇るメキシコの損害保険市場は、将来に向けての転機を迎えているように見受けられ、同国損害保険市場の現状と課題等を理解することは、わが国の損害保険業界にとっても有益であると考えています。

1.はじめに

2.メキシコの概要

3.メキシコの損害保険市場の概要

4.規制・監督制度の概要

5.損害保険諸制度

6.損害保険関連団体等

7.おわりに

イスラム社会の保険市場-サウジアラビア・マレーシアを中心に-

主任研究員 古橋 喜三郎

近年、わが国においてムスリム(イスラム教徒)に対するビジネスに大きな注目が寄せられています。この理由とされるのが、2030年には21億人に達すると見込まれているムスリム人口の増加です。ムスリムが多いとされる地域は、アジアや中東、アフリカ諸国であり、これらの地域の多くの国々は近年著しい経済成長を遂げています。

イスラム社会には、一般的な保険のほかに、宗教上の理由で一般的な保険に加入することができないムスリムのために、イスラム教の教えに則った保険(イスラム保険)が存在します。一言にイスラム保険といっても、マレーシアなどで行われているタカフルと呼ばれる保険制度のほか、サウジアラビアのようにタカフルと呼ばない保険制度がある国もあり、イスラム社会の保険制度は多様性に富んでいます。

イスラム社会の保険市場は、全世界のムスリム人口の割合からするとまだ大きな市場であるとは言えませんが、保険ニーズの潜在性は高く、今後のムスリム人口の増加やイスラム諸国の経済成長および所得の増加に伴い、将来的には巨大保険市場になる可能性を秘めています。

本稿では、イスラム社会の保険市場規模、保険ニーズの潜在性、イスラム保険の概要等について説明し、さらにイスラム保険の市場の状況を表す一例として、サウジアラビアとマレーシアのイスラム保険市場の現状を紹介した上で、イスラム社会の保険市場における課題および今後の可能性について考察しています。

1.はじめに

2.世界の保険市場全体に占めるイスラム社会の保険市場

3.イスラム保険の概要

4.イスラム保険の市場

5.イスラム社会の保険市場における課題

6.おわりに

追加情報

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発刊日 2014/10/31
編著者 (税込・送料無料)

(公財)損害保険事業総合研究所
研究部
サイズ A4
ページ数 79