<2011年10月>損保総研レポート第97号

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<2011年10月>損保総研レポート第97号
(税込・送料無料)

(公財)損害保険事業総合研究所
研究部
2011年10月発刊
¥1,030

損保総研研究部では、研究員による調査研究の発表の場として機関誌『損保総研レポート』を作成しています。本誌では、損害保険業に関連するさまざまな問題や将来的な課題等について研究員が独自の視点でレポートを行っています。

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国際会計基準(IFRS)における保険負債の測定-ソルベンシーⅡとの比較を含む解説-

主席研究員 牛窪 賢一

国際会計基準(IFRS)の策定を行っている国際会計基準審議会(IASB)は、2010年7月に公開草案「保険契約」を公表し、2010年11月末に公開意見募集を締め切りました。現在、寄せられた意見をもとに保険契約に関する新たな会計基準の策定に向けた検討が進められています。保険契約の新たな会計基準は、包括的かつ本格的な統一基準となる予定であり、現行の保険契約に関する国際会計基準およびわが国の基準とは大きく異なるものです。また、欧州では、新たなソルベンシー規制であるソルベンシーⅡが2013年以降導入される予定であり、この検討も最終段階に近づいています。

国際会計基準やソルベンシーⅡの動向は、国際的な規制・監督の調和化が進展する中で、わが国の保険会社にも今後大きな影響を及ぼす可能性が高いことから、経理部門、リスク管理部門以外の保険会社職員や保険会社の株式等に投資を行う投資家等にとっても、これらの内容を理解することが必要になってきていると考えられます。

いうまでもなく保険会社は、顧客に保険サービスを提供することが本業であり、保有する保険契約に基づく義務としての保険負債をどのように測定するかは、保険会社の自己資本や利益の測定にまで影響を及ぼす極めて重要な問題です。

そこで本稿では、国際会計基準の公開草案における保険負債の測定方法に関し、具体的なイメージがわきやすいように図表を利用し、ソルベンシーⅡとの比較も盛り込みました。さらに、ファイナンスの基礎的理論に関する簡単な解説を加え、保険負債の測定方法に関する全体像が理解しやすいように説明しています。

1.はじめに

2.国際会計基準の概要

3.保険契約に関する会計基準

4.公開草案における保険負債の測定

5.財政状態計算書および包括利益計算書における表示

6.おわりに

保険グループにおける保険募集の再委託-金融審議会での検討-

主任研究員 武田 朗子

代理店が行う保険募集業務の適切性は、保険会社への金融検査時に実施される代理店管理状況の検証によって確認されてきました。しかし、近年の代理店大型化の傾向を鑑み、金融庁は昨年8月に公表した検査基本方針で初めて保険代理店への立入検査実施の方針を示し、さらに今年度の方針ではこれをより積極的に実施するとしています。

このように代理店における保険募集態勢の整備、および保険会社による代理店管理態勢の整備がますます重要度を増す中、今年の3月に再開された金融審議会において、現行の保険業法では認められていない保険募集業務の再委託が検討されています。保険募集業務の再委託には、保険会社の委託を受けた代理店が別の代理店に再委託する形態が考えられますが、金融審議会では同一グループ内の別の保険会社から委託を受けた保険会社が代理店に再委託する形態に限って規制を緩和するよう、損害保険協会が要望しています。

本稿では、適正な保険募集態勢の確保との関係で保険募集業務の再委託がどのように検討されているかに焦点を当て、金融審議会での討議内容を紹介するとともに、保険募集業務の再委託に関する他の事例として、2003年度にわが国で検討され導入が見送られた総代理店制度や海外における再委託制度などを紹介しています。

1.はじめに

2.保険募集の委託に関する現行の規制内容

3.総代理店制度導入に関する2003年度の検討

4.金融審議会における2011年度の検討

5.諸外国における代理店再委託制度

6.保険募集の再委託に対する筆者の考え

7.おわりに

追加情報

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発刊日 2011/10/31
編著者 (税込・送料無料)

(公財)損害保険事業総合研究所
研究部
サイズ A4
ページ数 82