<2012年7月>損保総研レポート第100号

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<2012年7月>損保総研レポート第100号
(公財)損害保険事業総合研究所
研究部
2012年7月発刊
¥1,030

公益財団法人 損害保険事業総合研究所(理事長 遠藤 寛)では、研究員による調査研究の発表の場として機関誌「損保総研レポート」を定期刊行しています。

今号(第100号)では、次のとおり研究員2名のレポートを掲載するとともに、他に海外の金融・保険市場の動向等を紹介しています。

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概要

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保険会社のORSAとグループ規制 - 欧米の動向を中心にして -

主席研究員 金田 幸二

リスクとソルベンシーの自己評価(Own Risk and Solvency Assessment:以下「ORSA」)は、ガバナンス態勢の一環として、保険会社の統合リスク管理(ERM)における自社の将来の経営状況を見通したリスクの状況とソルベンシー規制上求められる資本必要額および利用可能な自己資本の状況を評価する一連のプロセスです。

ORSAは、金融危機を契機として、世界的にソルベンシー規制を強化する動きがある中で、保険会社および保険グループのERMによる将来を見通したリスクと資本管理(リスクおよび収益性ならびに経営戦略を踏まえて、どの事業領域にどの位の資本を保有・配分するかの経営判断)および資本の十分性の実態を把握する新しい監督手法として注目されています。

本稿では、EUのソルベンシーⅡ、保険監督者国際機構(IAIS)の保険コア・プリンシプルおよび全米保険庁長官会議(NAIC)の保険グループに関するモデル規制のそれぞれにおいて、導入または導入に向けた検討が進められているORSAの最新の状況を説明します。その上で、わが国におけるORSAに関連する法規制の実情等を紹介するとともに、海外のORSA規制との違いを踏まえた将来的な課題等についても触れています。

1.はじめに

2.ORSAとは何か

3.ソルベンシーⅡにおけるORSA

4.IAISの保険監督基準におけるORSA

5.NAICによる保険グループ規制とORSA

6.わが国におけるORSA関連規制の現状と今後の課題

7.おわりに

イギリス保険業界における高齢運転者対策 - 若年運転者の対策を交えて -

主席研究員 武田 朗子

わが国では高齢運転者の事故による保険金支払が増加しており、高齢運転者の事故削減に向けた取組を推進することが損害保険業界の重要な課題のひとつになっています。一方、同じく高齢化問題を抱える欧米主要国で深刻なのは若年運転者が引き起こす自動車事故であり、高齢運転者による事故は大きな問題とはなっていません。

本稿では、自動車保険のリスク判断要素に年齢が広く利用され、50歳以上の個人専門に保険引受を行う大手保険会社も存在するイギリスに焦点を当て、高齢運転者の事故に対する保険金支払状況や、大手保険会社による自動車保険の引受における年齢制限の適用について若年運転者の状況とともに概観します。

また、イギリス保険業界における高齢運転者への対策として、イギリス政府と英国保険協会(ABI)等が締結した高齢者の保険購入に関する協定のほか、事故削減対策として若年運転者を対象とした英国保険協会の提言なども取り上げています。

1.はじめに

2.わが国と欧米主要国における高齢者の交通事故死者数の比較

3.イギリスにおける高齢運転者の事故発生率および保険金請求状況

4.自動車保険の引受における年齢制限の適用

5.事故削減に向けた保険業界の取組

6.おわりに

追加情報

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発刊日 2012/07/31
編著者 (公財)損害保険事業総合研究所
研究部
サイズ A4判
ページ数 72