<2011年1月>損保総研レポート第94号

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<2011年1月>損保総研レポート第94号
(税込・送料無料)

(財)損害保険事業総合研究所
研究部
2011年1月発刊
¥1,030

損保総研研究部では、研究員による調査研究の発表の場として機関誌『損保総研レポート』を作成しています。本誌では、損害保険業に関連するさまざまな問題や将来的な課題等について研究員が独自の視点でレポートを行っています。

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損害保険会社の収益性向上について-欧米の事例からヒントを探る-

主席研究員 佐藤 大介

近年のわが国の損害保険会社の決算内容を見ると、保険引受における収益性を示すコンバインド・レシオが100%を超過している会社も少なくない。

そこで、コンバインド・レシオに着目し、欧米において本業である保険引受による収益性が向上していると思われる会社について、アニュアル・レポート等の開示資料をもとに、わが国において参考となりうる事例を調査した。

結論として、収益性の向上には、プライシングと呼ばれる保険料設定が重要であり、保険料算出要素をより精緻化して、引受したリスクから、いつ、どの程度の保険金・費用が発生するのかという見極めをより高度化することが必要と考えられる。さらには理論的なプライシングだけではなく、他社競合上、自社のプライシングが強みを持てる事業領域はどこか、といった事業戦略の精緻化も必要と考えられる。

欧米の損害保険市場はわが国よりも早い段階から自由化されているためか、プライシング技術に関しては、データの蓄積、モデリング等を利用したデータの活用など、各社における実践が進展しているように思われる。

収益性の向上のみならず、わが国の損害保険業界が新たな発展や国際展開を目指すためにも、プライシング技術の高度化は不可欠と考えられる。

1.はじめに

2.チャブ・グループの事例(米国)

3.トラベラーズ・グループの事例(米国)

4.アビバ・グループの事例(イギリス)

5.総括

6.おわりに

米国・保険仲介者の報酬開示規則-論争続くコンティンジェント・コミッション問題-

主任研究員 武田 朗子

米国では保険ブローカーや保険代理店などの保険仲介者に対して、1年間の保険募集の成果に対する成功報酬ともいえるコンティンジェント・コミッションがいわば慣行として支払われてきた。

しかし、2004年にマーシュをはじめとする大手保険ブローカーによる利益相反行為および不正入札行為が発覚したことによって、米国内でコンティンジェント・コミッションの正当性が問われるようになった。利益相反の抑止策として浮上した保険仲介者の手数料開示問題とともに、その是非を巡っては現在でも論議が続いている。こうした中でニューヨーク州が2011年1月から保険仲介者の手数料開示の法制化に踏み切り、これまでの論議に一つの区切りをつけるものとしてその動向が注目されている。

わが国においても、現在は凍結されているものの、過去に代理店手数料の開示が論議され、また近々論議が再開されることとなっている。こうした状況を踏まえ、本稿では米国におけるこれまでのコンティンジェント・コミッション問題を整理した上で、今般ニューヨーク州で施行された保険仲介者の手数料開示規則について紹介し、最後にわが国の代理店手数料を取り巻く状況について概説する。

1.はじめに

2.米国の損害保険販売チャネルと報酬の種類

3.コンティンジェント・コミッションを巡る問題

4.コンティンジェント・コミッションに関する規制動向

5.わが国の代理店手数料を取り巻く状況

6.おわりに

追加情報

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発刊日 2011/01/31
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(財)損害保険事業総合研究所
研究部
サイズ A4判
ページ数 61