保険辞典
本辞典は、C Bennett, Dictionary of Insurance. Pitman Publishing, London, 1992. 385ページの邦訳です。
1993年に創立60周年を迎えた当研究所の記念事業の企画に当り、木村栄一先生のお薦めによってその事業の一つとして翻訳に着手し、同先生に入念な御校閲の労をとって頂き出版の運びとなったものです。
本辞典は、損害保険、生命保険、社会保険のみならず、保険に関連のある広範な領域をカバーした3,000語に及ぶ豊富な用語をとりあげて解説していますが、色々の特色を持っております。
第一は、見出し語の選び方において実務への配慮がなされており、一般の保険用語のほかに保険の実務の文章や会話に出てくる普通名詞、特異な用語を保険に関連づけてその意味を説明していることです。 たとえば、open market, silent risk, 100-plus club など他の保険辞典にはない実用語が多数含まれております。
第二に、主要な条約、法律、約款などは見出し語としてとりあげられていますが、各用語の解説の中でも沢山の法令、判例、約款への言及がなされています。原著者は、そのはしがきの中で、調べたい事項に関する簡易な手引きたることを願っていると述べていますが、その通りの辞典になっております。
第三に、基本用語に関する解説は法律的、実務的に実に詳細である(例えば、fire, loss など)反面、多くの用語は概して簡潔で要領よく説明されています。
第四に、説明文の中で、他の見出し語を使った場合、その見出し語を参照せよのマークが洩れなくつけられ、調べるための便宜がはかられています。
その他に、保険関連の本や実務で使われる略語やラテン語も広く本文中で解説され、さらに一覧表が付録として付けられている点でも本辞典は便利です。